美容専門学校に進学し、美容師の国家資格を取得しなければ美容師として働くことはできません。美容師の場合は一般的にも収入が低いと認識されてしまっています。実際に美容室の求人などを見ても他の職業に比べると低い傾向にあるのですが、実際は美容師の収入事情はどうなっているのでしょうか。アシスタント、スタイリストの収入を調べてみました。
美容師免許を取得し、専門学校を卒業すると美容室に就職します。ここではまずアシスタントとして働くことになり、先輩スタイリストのヘルプ作業をメインで行うことになるのですが、美容とは関係のない雑用などもこなさなければならない時期でもあります。アシスタント時代が一番辛く、苦しかったという美容師さんも少なくないでしょう。
営業時間内は先輩スタイリストのお手伝いや受付などの接客をし、営業時間外となるオープン前やクローズ後には技術を体得するためのレッスンがあります。アシスタントが一番お店にいる時間が長いかもしれませんね。こんなにすることがあり、勤務時間も長いのだからアシスタントとは言っても十分な収入になるだろうと思う人もいるでしょう。ですが美容師のアシスタントの収入事情はとても厳しいものとなります。
アシスタントはお客様に直接施術ができるわけではありません。お客様を呼べる技術がない以上はお店にとっては生産性のないものとなります。従ってアシスタントの初任給が月１０万円程度になることも少なくなく、２０万円ほどもらったとしてもレッスン代や材料代などでほとんどが消えてしまいます。
アシスタント時代は大きな収入をもらうことが目的ではなく、技術を身に付け、お客様を増やすことが目的となっているのです。
アシスタントからスタイリストになることで収入が増えることが期待できます。テレビや雑誌などで活躍するカリスマスタイリストの場合は自分のお店を持っていなくても年収１０００万円を超えるスタイリストもいたりします。ですがこれはごく一部のことであり、平均的な収入は都市部の美容室なのか地方の美容室なのか、またスタイリストになってどのくらいなのかによって変わってきます。
一概には言えませんが、やはり地方の美容室よりも都市部の美容室の方が収入面では優遇されている可能性は高くなります。また地方に比べると人口の多くなるのでお客様の分母も必然的に大きくなり、数をこなさなければならない場合は収入面にもお客様の数が影響するでしょう。
これは一般的な企業でも同じことではないでしょうか。Ｊｒスタイリスト、スタイリスト、店長、幹部などスタイリスト歴が長くなればなるほど、お店の中での役職もつきますし、それに応じた給与が支払われます。
Ｊｒスタイリストで２０万円前後、スタイリストで３０万円前後、店長、幹部クラスで３０万円～３５万円程度が平均となっています。
美容師としてお店で働き、スタイリストになり独立することで将来的に自分のお店を持つことができる様になるのが美容師です。仕事をするというよりは職人として手に職をつけるという概念が強いことから収入事情は厳しいものとなるのではないでしょうか。